SLプロジェクト

スローロリスを絶滅から救う

海外での活動

生息地である東南アジアの保護センターを支援

東南アジア各国のスローロリス保護センターを視察し、設備や医薬品などの提供や経済的支援を行っていきます。
現在、ベトナムとタイのセンターに対して支援内容を検討中です。

支援を予定している海外団体

1.ベトナム 絶滅危惧哺乳類レスキューセンター (クック・フォン国立公園内)

ベトナム 絶滅危惧哺乳類レスキューセンター (クック・フォン国立公園内) ベトナム 絶滅危惧哺乳類レスキューセンター (クック・フォン国立公園内)

1993年1月にフランクフルト動物園の支援を受け、国立公園内に開所した絶滅危惧種ほ乳類の保護・救助センター。

野生復帰を第一目標とし、面積1.5haの保護センターに隣接して2ヘクタールと5ヘクタールのセミワイルドエリアを設置。その電柵に囲まれた準自然回帰のエリアで、保護動物を野生に戻す支援をしている。
一部の動物は、最終的に野生に帰す際、電波で追跡できるネックカラーを付けて生態調査も実施している。

2014年12月現在、15種170頭の哺乳類を保護し、スローロリス14頭とピグミースローロリス9頭が保護されている。保護動物のうち6種は、世界でここにしか保護されていない希少種である。

運営はドイツ人専門家2名を中心に、現地人24名の清掃、管理スタッフで行われている。
食事は種によって異なるが基本3回で、スープ、バナナ、野菜、ライス、葉など全体で350㎏にもなる。
運営は全額寄付で賄われており、食事代、スタッフ賃金などで厳しい運営状況なため、早急な支援が必要。

2.ベトナム ワイルドライフ・アット・リスク (ホーチミン)

ベトナム ワイルドライフ・アット・リスク (ホーチミン) ベトナム ワイルドライフ・アット・リスク (ホーチミン)

約5000㎡の土地に大小さまざまなケージがあり、哺乳類のみならず鳥類、両生類、爬虫類まで多様な種のメディカルケア、保護、リハビリ、野生回帰活動を実施している。

職員は10名で運営されており、医師、飼育者各3名、セキュリティ2名、掃除1名に管理者1名が在籍している。
2014年12月現在で、スローロリス属はピグミースローロリス3頭とスローロリス1頭を保護している。
ホーチミン市内にあるWAR事務所で会計会社の管理のもと、定期的に活動報告書などがしっかり作成されている。
ケージの増設、施設の修繕、動物の食事代、医薬品(麻酔薬や手術器具)などのために寄付が求められている。

Wildlife At Risk (WAR)
202/10 Nguyen Xi Street, Ward 26, Binh Thanh District, Ho Chi Minh City, Vietnam
▶http://www.wildlifeatrisk.org/new/home.html

国内での活動

希少動物であることを啓蒙し、適切な国内飼育をサポート

希少動物の啓蒙活動

スローロリスは、ワシントン条約により国際間売買が禁止されてる絶滅危惧種です。
ACEAは、まずこの事実を広く伝えるとともに、国内に数1,000頭生存しているスローロリスが適切に飼育され、繁殖ができるようにさまざまな支援活動を行っています。
日本国内で繁殖数を増やすことは、トキの日本固有種が絶滅した時に中国から受け入れたように、将来的に生息地での絶滅回避に役立つ可能性もあると考えています。

違法取引を防ぐ広報活動を推進

スローロリスは、ベンガルスローロリス、ピグミースローロリスなど全種がワシントン条約による規制で最も厳しい管理対象のCITESI(付属書I)に属し、国際間売買が禁止されています。しかし、その可愛らしい姿からペットとしての人気が高く、規制導入前後の2007~2008年に日本国内への密輸が急増しました。その後も、2013年に密輸や違法売買でペット業者など複数名が逮捕・書類送検されるなど、違法な商取引が後を絶ちません。
そこでACEAではスローロリスが「絶滅危惧種であること」「日本での飼育には環境省が定めた機関による個体登録票が必要であること」について、当協会ホームページ「情報の箱」で詳しく紹介。違法な取引を無くすための広報活動を行っています。

国内での飼育サポート

現在、日本国内で相当数のスローロリスが個人や動物園などで飼育されています。野生回帰を願っても、彼らを原産国に帰すことすら容易ではありません。ACEAでは、こうした国内のスローロリスが健康に飼育されるように、獣医師や飼育者の協力を得て、病気などの早期発見や治療方法の情報発信を行っています。

スローロリスのかかりやすい病気

あなたが飼っている仔は食べるときに顔をしかめていませんか?
病気は発症したり、致命的になる前に早く発見することが大切です。
以下はスローロリスによく見られる病気です。
是非、定期的に健康診断に連れて行ってあげてください。

以下 監修:ヴァンケット動物病院 院長 松原 且季

リンクボタンをクリックすると病気の詳細がご覧になれます。

個体の特性 〜毒について〜

毒については諸説ありますが、ネズミなど小動物やヒルやクモを殺傷する力がある研究結果があります。
その毒は2種類の要素を持ち、アレルギー物質を含んだ液が上腕部の内側から分泌され、それと唾液を混ぜることで強化されます。
猫アレルギーとして知られるたんぱく質が生じ、 ヒョウ、マレーグマなどは素早く身を引いたとの研究結果があります。
また、のみなど寄生虫に対する忌避性能を有するようです。
また、威嚇、防御時に特にこの分泌液が湧出するため、通常は噛まれても平気だったが、喧嘩している個体を引き離す際に噛まれたらその研究者がアナフィラキシーショックを受けたという報告もあります。
また、野生下でも咬傷は非治癒性の壊死、敗血症をもたらしレスキューセンターに運び込まれた個体は死亡する確率が高いようです。
一方、飼育下において噛まれてもアナフィラキシーショックなどには至らないことも多々あります。
それは肘上部からの分泌液の有無によると考えられます。治療などで獣医師が噛まれるとアナフィラキシーショックを受けるケースもありますが、防御本能から診察時に分泌液が大量に出る場合があることも確認しており、既述と同様のケースであったと考えられます。
従って、スローロリス属の個体が喧嘩をしていたり、診察など防御本能を出すような場合には絶対に噛まれないように注意が必要です。

スローロリスに関する論文や海外文献の公開

提携先のベトナム希少ほ乳類レスキューセンター(EPRC)と、ワイルドアニマル・アット・リスク(WAR)からの寄贈で、スローロリスに関する以下の書籍や冊子などを保有しています。
閲覧をご希望の方には無償で公開していますので、お問い合わせください。

論文

以下の一覧では、海外論文の日本語訳を公開しています。
リンクをクリックするとPDFをダウンロードすることができます。

1. 毒について

2. 食餌について

3. 好ましくない行動

4. その他

書籍・刊行物

書籍・刊行物

1.「Conservation of Primates in Indochina」
edited by Tilo Nadler ,Benjamin Rawson, Van Ngoc Thinhv

2.「Primates of Vietnam」
edited by Tilo Nadler ,Diane Brockman

3.「Vietnamese Journal of Primatology」 計7冊
Volume1 Issue 1~5 (2007-2011)
Volume2 issue 1~2 (2012-2013)

冊子・ブックレット

冊子・ブックレット

1. Field Guide 「Primates of Vietnam」 by EPRC
2. Cuc Phuong 国立公園ガイド(ベトナム語)
3. Primates Field Guide by WAR
4. Cu Chi Wildlife Rescue Station by WAR
5. Hon Me Wild life Rescue Station by WAR

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